味の素の「トスサラ」シリーズ(左から、「すりごまガーリック味」「イタリアン・バジル味」「まろやかな京風ゆず味」)は、野菜にかけて“トス”(放り上げる)するように交ぜる、新しいタイプの具材入り粉末ドレッシング【拡大】
◆交ぜた瞬間香り立ち上がる
しかし、“いつもと違う、見栄えの良いサラダ”を作ろうと、ドレッシングの手作りに挑戦すると、オイルや凝った調味料は、そろえる手間がかかる。さらに、特に香辛料などは一度に使い切れる分量では売っていないので、使い切れずに残ってしまい、思った以上に高いメニューにもなりがちだ。味の素では、“いつもと違う、見栄えの良いサラダ”が簡単に作れる商品の開発に取り掛かった。
さまざまな商品アイデアが練られたが、サラダドレッシングという身近すぎる商品のため、“いつもと違った感じ”の演出が難しかった。浮上してきたのは、トッピング入りのサラダ用シーズニング。ザルに入れてサッと振った野菜にかけて“トスする”(交ぜる)だけで、彩りの良いおしゃれなサラダが出来上がる。「サラダは野菜の水切りが面倒」という声を逆手にとったアイデアだが、交ぜた瞬間に立ち上がる豊かな香りは粉タイプならではの特徴だ。
もっとも、粉末のシーズニングには、野菜と交ぜるときにダマになりやすいという課題があった。野菜表面の水に溶けながら、ダマにならずスムーズに交ざるように仕上げることは、味の素が長年「クノール カップスープ」で培ってきた、粉末配合技術がなければかなわなかっただろう。