機内AVシステム事業を担当する「アビオニクス事業部」(米カリフォルニア州)のポール・マージス役員は産経新聞の取材に対して、「航空機事業の成功はパナソニック全体の方向性を決める上で重要になるはずだ」と述べた。同事業部の売上高は1600億円程度に上り、航空機向け市場全体(約2千億円)で大半のシェアを獲得したもようだ。
パナソニックは、1979年に米ボーイングの航空機コックピットで使うスピーカーを納入して航空産業に参入。97年に座席ごとに好きな映画を選べるシステムを業界で初めて採用して、機内映画の終了後にトイレが混雑するといった問題の解消に一役買った。AV機器の専業メーカーが事業を縮小する中、パナソニックが存在感を高めている。