KDDIの産業廃棄物と携帯電話回収【拡大】
12年春に入札を実施、10月には再資源化の部材を販売することができた。総務部CSR・環境推進室の田中俊行マネージャーは「処理業者と検討を重ね、銅や鉄、ステンレスなどを使って、売れる部材開発に取り組んだ」と説明する。
開発した部材は、空調設備用パネルや椅子用パイプなど。処理業者にとっても再資源化による製品開発は新たな収益源として有望な分野となる。
産廃量も激減。12年の通信設備などの産廃量は2041トンと前年比で半減した。06年から始まった旧800メガヘルツ用基地局設備の廃棄で大量に生じていた産廃は設備入れ替えの山を越えた11年に減少に転じたが「12年は再資源化による削減効果が大きかった」(田中氏)。
大がかりな基地局入れ替え作業が終わり、産廃を出す基地局は現在、年間数千のペースに落ち着いている。そこでCSR・環境推進室が次に挑むのは通常時の廃棄物の再資源化だ。