秋元 映像制作の現場に4Kディスプレイを持ち込み、意見を聞くと、感性の部分と数値化した意見の両方が出てきます。これをどのように消化すればいいのか迷いました。それらの意見を商品企画と開発に結び付けていく必要があるからです。プロトタイプをハリウッドに持ち込んで見てもらったときは、想定していた以上に高度な要求を受けました。これらの意見を技術者に伝えながら解決していったのですが、厳しい声を客観的に見ることで改善すべき点を開発者に伝えていくことができたことは大きな成果だと思います。一歩下がってみるとユーザーの求めていることが見えてきます。
--今後の展望、個人的な夢などあれば、聞かせてください
和 ディスプレイが4K、8Kへと高画質を追求する流れは、まだ始まったばかりです。その先頭にキヤノンが立って新しい道を切り開いていく。その道筋をつくっていきたいですね。
竹井 キヤノンのディスプレイが映像制作現場の方の作業の効率化に役立つことだけにとどまるのではなく、「これがあったから、いい作品が制作できた」と言われるようになりたいです。将来的には、“窓”のようなディスプレイを作り上げたい。実際には行けないのですが、世界中の美しい風景がディスプレイという“窓”の外に本当に広がっているように見える。そんな超高精細のディスプレイが生活を豊かにしてくれると思います。
秋元 まだ4Kの映像を見たことがない人が多くいます。高精細映像の良さを広めていくのが当面の目標です。キヤノンのカメラとディスプレイが映像制作現場に導入され、制作作業を効率化することで、多くの作品が出てくる。そこから4Kが普及していくと思います。まず、そこに貢献していきたいと思います。将来は、画質へのこだわりをベースとして、制作現場が必要とする多様な機能をもつ究極のディスプレイを企画してみたいと考えています。