日銀が11日発表した平成25年度の企業物価指数(速報値、22年平均=100)は、前年度比1・9%上昇の102・4と5年ぶりの高い伸びだった。円安でエネルギーや原材料の輸入価格が値上がりし、物価を押し上げた。ただ、3月の指数は前年同月比1・7%上昇と、4カ月連続で上昇幅が縮小しており、円安効果は弱まっている。
企業物価は国内の企業間で取引される商品の価格変動をまとめた統計。25年度の上昇率はリーマン・ショックが起きた20年度の3・1%以来の水準。前回の消費税率引き上げ時の9年度(1・0%)を上回った。
円安が物価の上昇に大きく働き、円ベースの輸入物価は25年度で13・5%上がった。当初、原材料の「川上」側で始まった物価上昇が、次第に部品などの中間財、さらに最終製品の「川下」へと価格転嫁され、幅広い商品が値上がりしている。3月は調査対象の820品目のうち396品目が上昇した。家電などの耐久消費財では、メーカーが高性能モデルを多く投入したデジタルカメラが3月指数を引き上げた。
企業は、仕入れ価格が上がっても製品の販売価格を維持してきたが、価格転嫁へのハードルは下がっている。小麦価格の上昇に耐えてきたある菓子パンメーカーで、「昨秋から要請してきた値上げが容量減の形で実現した」(日銀物価統計課)ケースもあった。