これまで銀行は保有株の下落リスクを減らすため持ち合い株の解消を進めてきたが、比較的利回りの高い外債を中心とした外国証券は増加している。今年2月末の外国証券の保有額は約47兆円と、1年前に比べて約4兆円増えた。米国の金融緩和縮小によって内外の金利差が広がれば、さらに外国証券の保有額が増える可能性がある。
一方、22日までに出そろった生命保険主要5社の平成26年度の運用計画では、3社で外国債券が増加するなど、リスク資産を増やす方針が示された。
三井生命保険は26年度に外債を500億円程度、富国生命保険は300億円程度積み増す。住友生命保険も「外債への投資を当然増やしていく」(佐藤義雄会長)方針だ。
外債への投資が拡大するのは海外の金利の方が高いためだ。日本生命保険は外債を減らす計画だが、「金利や為替に応じて機動的に外債も調整する」(佐藤和夫財務企画部長)と含みを持たせる。
それでも、各社が国内債券中心の運用方針を見直すわけではない。日生は26年度の運用資産の増加額1兆6000億円のうち、半分強を国内債に投資する計画。富国生命や三井生命も国内債の投資を増やす。生保は長期の負債を抱え、それに見合う長期の資産運用を計画する。ただ、生保各社は業績回復などで自己資本の厚みも増し、リスクをとりやすくなっているのも事実。
日生は「外国株式、不動産、太陽光発電など成長分野への投資など、新しい分野への資金配分を増やす」(佐藤財務企画部長)計画だ。(大柳聡庸、万福博之)