生命保険大手各社が海外でのM&A(企業の合併・買収)投資を加速している。
明治安田生命保険は2014~16年度に年間1社のペースで海外生保に出資することを検討。第一生命保険は13~15年度に計3000億円の海外M&A投資枠を設定した。人口減などで国内事業が伸び悩む中で新興国中心の海外事業は持続的な成長の鍵となる。
運用利回りが予定利率を下回る「逆ざや」の縮小・解消を追い風に国内主体の収益構造の見直しに道筋をつけることができるのか。
「他産業では海外の収益比率3~4割は当たり前。リスク分散の視点からも当然目指す水準だ」。第一生命の渡辺光一郎社長はこう言い切る。
同社は海外事業の最終段階での利益を12年度の100億円から15年度に300億円に拡大する計画を打ち出す。収益比率は3割のままだが、国内生保は1割にさえ届いていないことを勘案すると野心的な数字だ。