アルストムの2014年3月期の部門別売上高【拡大】
事業拡大の足場にも
一方、電力・社会インフラ部門の14年3月期売上高が1兆8122億円の東芝は、GEがエネルギー事業を買収した場合、送配電部門を買収する方向で検討中だ。同社幹部はGE側との接触を認めており、買収額の上限は5000億円を想定する。事業買収により、新興国だけでなく、次世代送電網構築を進める先進国でのグリッド事業の成長が見込めるとみている。
田中久雄社長は「(GEが買収しない場合も含め)全方位の戦略を考えている」と述べた。
三菱重工業は、15年にシーメンスと製鉄機械分野で英国に合弁を設立すると発表。これまで自前主義を貫いてきた同社だが、事業規模拡大に向け買収や提携などを積極的に進め、世界での市場規模を拡大したい意向だ。
重電メーカーの動向に詳しい大和証券の田井宏介アナリストは「新興国・地域が牽引(けんいん)する需要環境にあって、中国や韓国、インド企業なども成長を加速させる中、日系企業としてのアピールポイント探しが従来以上に必要になる」と指摘。その上で今後、日本勢が強みを出せる例として「発電所、グリッド、メーターの3点セットでの供給能力や提案力が差別化要素になるかもしれない」と話した。(那須慎一)