また、東ガスと大ガス、JXエネは、LNGや原油を大量調達しているほか、国内で100万キロワットを上回る火力発電所をそれぞれ保有する。東ガスとJXエネは「東電との付き合いは長く、燃料調達などでも協力関係にある。提携の相手先に選んでもらえれば」と前のめり気味だ。5社とも、東電のパートナーになる実績を備えているといえる。
業界再編の引き金
ただ、東電と単独で提携を結ぶには不安要素もある。関電と中部電の2014年3月期連結決算は3期連続の最終赤字だった。原発再稼働が遅れれば、財務体質が悪化して提携どころではなくなる。東ガスや大ガス、JXエネは資金面の余力はあるが、総合的な発電ノウハウでは大手電力に劣る。
ここにきて、首都圏に攻める関電や中部電、大ガスは「本当にメリットがあるのか、今後の協議次第」「現段階では名乗りを上げたかどうかを含めて非公表」など、慎重な言い回しだ。東電との包括提携に固執せず、幅広い選択肢を考えているもようだ。今後の包括提携交渉の中身次第では、エネルギー業界再編の引き金になるとあって、水面下での駆け引きは激しさを増している。(藤原章裕)