ユニ・チャームが4月に発売した同社初の男性向け軽失禁用パッドは、野球のキャッチャーが着用する防具から考案された=東京都中央区【拡大】
業界推計では、2013年の女性用軽失禁対策の市場規模は約283億円。一方、男性用はわずか約2億円という。ユニ・チャームは今回の商品投入で「5億~6億円の市場規模に育てたい」(担当者)と意気込む。軽失禁パッドは女性用の需要も拡大傾向にあるため、4社とも国内生産工場の増強を計画している。
オムツ使用に対応
市場の拡大が見込めることを踏まえ、二の矢を放つのが花王だ。9月には尿の臭いに対応した衣料用洗剤「アタック 消臭ストロング」と消臭スプレー「リセッシュ除菌 EX 消臭ストロング」を投入し、新たに「高齢者向けトイレタリー市場」の創造を狙う。同社の調べでは、大人用オムツ使用世帯の57%が「なかなかとれない尿の臭い」に悩んでいるが、「現状は尿臭に対応できる商品がない」(担当者)という。今後商品群を拡充し、3年後に国内の高齢者向けトイレタリー市場を約100億円規模に育て、うち6~7割のシェアを確保したい考えだ。