【底流】老舗武田薬品 嵐の中の船出 外国人トップ体制に厳しい視線 (3/4ページ)

2014.7.6 18:00

株主総会を乗り切った武田薬品工業のウェバー新社長と長谷川氏(右上)。ただ、創業一族からは「失敗すれば総退陣」との制約をつきつけられている(コラージュ)

株主総会を乗り切った武田薬品工業のウェバー新社長と長谷川氏(右上)。ただ、創業一族からは「失敗すれば総退陣」との制約をつきつけられている(コラージュ)【拡大】

 「本当に順風満帆。報道などでは心配事もいっぱいあるが、今日の長谷川社長を見れば心配事はまったくない。素晴らしい将来が期待できる。だが、もしそれが実行できなかったら総退陣する覚悟はあるのか」

 創業家が突きつけた覚悟に、長谷川氏は「経営者はコンプライアンス(法令遵(じゅん)守(しゅ))を守って結果を出すのがすべて。実績が期待通りに上げられなければ、そこで責任を取るのは当然。ウェバーもそういう気持ちで社長就任を引き受ける」と応じざるを得なかった。

 のしかかる総退陣

 長谷川氏がコンプライアンスに言及したのは、同社の降圧剤「ブロプレス」に関する臨床試験で、京都大などに約37億5000万円を提供し、公正性に疑念を生じさせかねない関与や働きかけがあったためだ。長谷川氏は「コンプライアンスが足元の部分で崩れたことについては痛恨の極み」とも述べた。だが、問題の根は深く、さらに問題が拡大する可能性もある。

 また平成20年3月期に3500億円以上あった最終利益は、27年3月期に850億円まで落ち込む見通しだ。業績回復への道筋は険しい。

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