牛丼店の「脱デフレ」進む 松屋が90円値上げし「プレミアム化」 吉野家は新定食を投入

2014.7.30 19:54

吉野家は直火コンロを使った定食の第2弾を売り出した=30日、東京都千代田区(山沢義徳撮影)

吉野家は直火コンロを使った定食の第2弾を売り出した=30日、東京都千代田区(山沢義徳撮影)【拡大】

 松屋フーズが展開する牛丼チェーン大手「松屋」が、牛丼の肉質を高めて90円値上げする「プレミアム化」を、首都圏の全620店舗で1日完了する。吉野家は30日、直火コンロで提供する新メニューを発売。激しい低価格競争を繰り広げてきた牛丼業界も、景気回復を背景に、脱デフレを目指す商品戦略の加速が目立ってきた。

 松屋が先月22日に一部店舗で売り出した「プレミアム牛めし」は、1~2カ月間冷蔵熟成させた牛肉を使用。冷凍牛肉を使った従来の「牛めし」と比べ、肉のうま味や食感が向上した。今後は物流体制を整え、全国の973店舗(6月末時点)に広げる計画だ。

 価格は並盛380円と従来品より90円高いが、販売好調という。同社は「『値段が上がっても良いものを食べたい』という声が多く、品質で競う環境が整ってきた」と説明。導入店では従来品の販売を終えており、切り替えによって売上高5%増を目指す。

 一方、吉野家は夏季限定メニューの「牛バラ野菜焼定食」(並盛490円)を発売した。醤油だれで味付けした肉と野菜を混ぜながら焼く趣向で、直火コンロで提供するメニューの第2弾。昨年末発売した「牛すき鍋膳」と同様に「ゆっくり食事したい方のニーズをとらえ、客層拡大につなげたい」(広報)と狙う。

 ゼンショーHDのすき家もセットメニューやトッピングの売れ行きがよく、客単価は6月まで7カ月連続で上昇中。長年「うまい、早い、安い」を売りにしてきた各チェーンの収益力アップにつながるかどうかが注目される。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。