【千葉発 元気印】サーマス 好熱菌生かし安全・高品質の食糧生産 (2/4ページ)

2014.7.31 05:00

好熱性微生物の培養などを行っている研究室。大学発の食糧生産技術革新を目指す=千葉市稲毛区の千葉大学

好熱性微生物の培養などを行っている研究室。大学発の食糧生産技術革新を目指す=千葉市稲毛区の千葉大学【拡大】

  • サーマス小川和男CEO
  • 「ノンメタポーク」

 さまざまな発酵方法や原材料を組み合わせた飼料を作り、マウスや豚、魚に与える実験を繰り返した。その結果、豚では従来の飼料を与えた個体よりも、発酵飼料を与えた個体の体重増加が顕著になるなど、成長が促進されることを現場レベルで確認できた。さらに詳しい分析を重ね、この効果は発酵飼料の中で繁殖した新種の好熱菌「BP-863」がもたらすものだということが分かった。BP-863は動物の腸内の微生物に作用して、免疫機能や脂肪の代謝を改善する。病気や肥満になりにくく、成長に優れた豚の生産につながる可能性にたどり着いた。

 ◆画期的知見を具体化

 高温下で活発になる好熱菌が常温の動物の体内でも働き、生産効率や品質を向上させる-。「これは食糧生産技術などの発展につながる画期的な知見だ」と日環科学の宮本浩邦代表取締役(47)は振り返る。これらの技術的成果をより食糧生産の現場に直結させるため、3者が協同して2013年1月に「サーマス」を設立した。サーマスとは、ラテン語で「熱い」を意味する単語だ。

 同年6月には早速、事業の一つである「健康食材の流通支援」の第1弾として、BP-863を含む飼料で生産した豚肉を「ノンメタポーク」と命名し販売を始めた。

 このほか、好熱菌などで発酵させた土壌による高品質で病気に強い農作物の栽培支援や、生産物の安全性・機能性の評価など、健康や環境負荷の低減などをテーマにした多岐にわたる事業を手掛ける。

 食の安全、安定性の確保は、多くの消費者が求めている。そのニーズに応えるため、好熱菌という技術を駆使した食糧生産の構造改革に挑み続けている。(杉侑里香)

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