日銀の自信の裏にあるのはこれまでの実績。昨年4月の「異次元緩和」導入の直後、日銀は13年度の物価上昇率を0.7%と見込んだ。
市場では0.3%程度にとどまるとの見方が多かったが、ふたを開けてみれば0.8%上昇した。
円安一服 強気の黒田氏どこまで
円安が最大の要因で、ある証券系エコノミストは「歴史上、為替と物価の相関関係は不安定。円安がこれほど物価を押し上げるとは思わなかった」と予想が外れたことを率直に認める。ただ、一方でその予想がどちらに転ぶかは専門家ですら未知数だった。
今回、日銀が民間予想と大幅に異なり、今年度後半から物価上昇率が急回復すると見込む根拠は、雇用情勢だ。
流通や建設業を中心に人手不足が深刻化。日銀はこうした状況が今後、労働需給を引き締めて所得環境を改善させ、消費を盛り上げることで物価上昇が加速するとみる。