旭酒造の日本酒「獺祭」の原料となる酒造米「山田錦」を生産する山口県の田んぼ(富士通提供)【拡大】
富士通と日本酒「獺祭(だっさい)」を製造する旭酒造(山口県岩国市)は4日、原料となる酒造米「山田錦」の生産量不足に対応するため、インターネット経由でデータ運用するクラウドを活用した取り組みを開始したと発表した。農家と連携し、山田錦の製造ノウハウを蓄積。そこで得た知見を全国の農家に提供し、生産量の拡大を目指す。
旭酒造は4月に、山田錦を生産する山口県の2件の農家に富士通の食・農クラウド「Akisai(アキサイ)」を導入。日々の作業実績や生育、収穫状況をタブレット端末などで記録している。さらに田んぼにセンサーを設置し、気温や湿度、土壌温度を1時間ごとに自動収集している。
両社は今秋の収穫後、栽培成績の良かった作業実績を参考にした手引きを作成する。生産コストも作業実績から算出し、今後の栽培に生かす。
現在、全国の山田錦の年間生産量は32万~33万俵(1万9200~1万9800トン)。農家の高齢化や担い手不足のほか、栽培が難しいため新規生産者が増えにくいという課題がある。旭酒造も年間8万俵が必要だが、4万俵の調達にとどまっている。