このほかにも不振の欧州路線を縮小し、比較的好調な日本、中国路線を拡大するなど路線の見直しも進める。計画の実行については社内に新たに設置する委員会が監督にあたり、最終的に40億バーツ(約127億6000万円)のコスト削減を図る。
タイ航空の幹部は再建策の成果が本格的に表れるのは数年先になるとの見解を示し、長期的な取り組みだと強調。そのうえで「短期的な目標としては、35億~40億バーツの売り上げ増につなげたい」と述べた。
同社は今年1~3月期も8100万ドルの赤字を計上、6月の座席利用率は59.2%と低迷が続く。政権を握る国軍の国家平和秩序評議会によると、同国は民政復帰に1年以上を要する見通しだ。LCCとの競争激化も続く悪条件のなか、同社は難しい経営のかじ取りを迫られているといえそうだ。(シンガポール支局)