福島原発の3号機、推定より早く炉心溶融 燃料取り出し困難に (1/2ページ)

2014.8.6 23:59

 東京電力福島第1原発事故で、東電は6日、炉心溶融(メルトダウン)が起きた3号機では、これまでの推定よりも約5時間早い時点で燃料が溶け出し、ほぼ全量が圧力容器を突き抜け格納容器底部へ落下したとする新たな解析結果を公表した。これまでは溶け落ちた燃料(デブリ)は一部とされていたが、今回の結果を受けデブリの取り出しは全量落下の想定で行うことになり、廃炉工程に影響を与える可能性が出てきた。

 東電は、事故でまだ解明されていない事項について52項目を抽出、解明を進めている。今回はそのうち、3号機の炉心溶融分析など優先順位が高い4項目について結果をとりまとめた。

 3号機の燃料が溶け出したのは、緊急時に原子炉を冷却する「高圧注水系(HPCI)」が停止したため、炉心の冷却機能が失われたことが原因。政府の事故調査報告書によると、HPCIは平成23年3月12日午後0時35分に起動したが、原子炉内の圧力が操作手順書の基準以下となったため、13日午前2時42分に運転員が手動で停止した。ポンプによる注水に切り替えようとしたが、電源を確保できず失敗。13日午前11時10分ごろから燃料が溶け始めたと推定されていた。

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