「未来感を出すために、先進的なデザインにしたいということはデザイナーに注文しました。その一方で、先進性って一歩間違うと『奇をてらった』となりかねない。もともとの狙いは『ああいう車を走らせるために、自分たちの所にも水素ステーションを作ってほしいよね』と引っ張り込むことです。『確かに先進的だね。でもあれに乗りたいと思わないよね』と言われては身も蓋もない。特徴的だけど、なんとなくカッコイイ、と言ってもらえるものを目指しました。素直に『あ、いいね』って言ってもらえるってすごく大事なんです」
「環境車というのは、アーリーアダプターの方にはそこだけで車の価値を持ってもらえますが、それだけでは長続きしません。『FCVって水しか出さないの? すごいね。ところでクルマとしてはどうなの?』という話に当然なります。クルマとしてより気持ちよく走れる、楽しい、ずっと乗っていたい、とお客様に思って頂けるようにしたい。FCVであると同時に、クルマとしても自信を持ってお勧めできる一台にしたいという思いを持って開発しました」