りそな銀行は9月から割高だった超長期固定金利型の金利を1.30~1.40%下げ、他行並みの水準にする。他商品との組み合わせで金利をさらに引き下げる優遇策を導入する動きもある。みずほ銀行は8月からローンの一定額を期間11~35年の長期ローンにした顧客を対象に、残りのローンには2年固定型金利を通常の半分以下の0.35~0.45%で借りられるキャンペーンを10月末(申し込みベース)までの期間限定で始めた。三井住友信託銀行は2世帯住宅に限定した金利優遇策を導入した。
こうしたなか、各行の利益率は劇的に低下している。三菱東京UFJ銀行は2013年度に国内の資金運用利回りが初めて逆ざやに陥った。みずほ銀も総資金利ざやがゼロになった。
インターネット専業大手の住信SBIネット銀行は「すでに金利は十分低いし、新規貸出額の減少も他行ほどではない」(企画部)として、9月の10年固定型の住宅ローン金利を据え置いた。各行とも住宅ローン金利は採算面の下限に達しているが、伸び悩む融資競争で後手に回るわけにもいかず、今後も難しい選択を迫られそうだ。