とはいえ、シャープの経営者としては総額約4300億円を投じた堺工場など液晶事業への過剰投資を決断し、その後の経営危機を招いた時代のトップとして断罪されている人物。この点については、永守社長は「経営者の資質は、挫折とジャッジ(経営判断)の回数で測られる」と周囲に語っており、片山氏の挫折経験も評価したとみられている。
片山氏も「わたしはシャープで失敗を経験し、どうすれば失敗するか分かっている」と語っている。
文化の違い
片山氏は、日本電産の最高技術責任者(CTO)として、クルマの自動運転や介護ロボットなどに向けた次世代部品の開発を担当する予定。永守社長も通信や半導体の技術に精通した片山氏の手腕に期待しているという。