東芝は半導体の製造や設計などに関する特許を多く持ち、主力の記憶用半導体では情報漏洩(ろうえい)に注意を払う。ただ、スマートフォンで使う通信半導体の特許などは「事業で生かしきれていない」のが現状で、他社やベンチャー企業にライセンス供与する考えだ。2018年度に特許収入を100億円にする目標を掲げる。
特許出願件数で海外勢に先行してきた国内各社だが、事業の選択と集中を進める中、利用しない特許も増えていることも後押ししている。
休眠特許の活用は外貨獲得の新たな手段としても期待でき、燃料費の増加などで貿易赤字が慢性化している日本経済にとっても追い風となる。