国内の再編では、ビール類事業に特化するサントリービールに注目が集まる。1963年に参入したビール事業は2008年に初めて黒字化した。ビール事業の独立は「自立できる事業モデルになった」(サントリー幹部)ことの証明ともなる。
しかしチューハイなど低アルコール飲料はサントリー酒類が担当。若者のビール離れが指摘される中、他社はビール類の販売低迷を低アルコール飲料の伸びでカバーするモデルを想定している。サントリーはビール、低アルコール飲料ともに売り上げを伸ばすことを前提に事業を再編した。
業界2位に入らなければ生き残れないとされる厳しい競争の中、サントリービールは「プレミアムモルツ」「金麦」など強いブランドをさらに強化する戦略で、ビール類で国内シェア2位を目指す。