ホンダは24日の技術説明会で、新しい運転支援システム「ホンダセンシング」を発表した。歩行者と衝突する前にハンドルを自動制御して事故を回避する機能を世界で初めて搭載。ドライバーの病気や危険ドラッグ(脱法ドラッグ)などが原因となり歩道に自動車が突っ込む痛ましい事故が相次ぐなか、被害の未然防止に効果を発揮しそうだ。
ホンダセンシングは精度の高い単眼カメラが60メートル先までの歩行者や車、白線などを認識し、ミリ波レーダーで距離や動きを検知する仕組み。ホンダの研究開発を担う本田技術研究所の山本芳春社長は「既存の運転支援システムの安全性能を大きく上回る」と述べ、その性能に自信を示した。
歩行者との衝突が予想される場合には、歩道の白線を越える前に進行方向を変えて車線の中央へ戻す。白線がなかったり歩行者が車道に飛び出したりした場合は衝突被害軽減ブレーキが作動して自動停止する。
ホンダ担当者は24年4月に京都で通行人19人が死傷した暴走事故などを例に、「悲惨な事故をこれ以上起こしたくないという思いが開発の原点」と語った。
このほか、走行中の車間距離調整や、道路標識を検知してドライバーに注意を促す機能なども備えた。
新システムは国内で11月に発売する新型セダン「レジェンド」から搭載を始め、軽自動車を含めて対象車両を順次拡大する。価格は未公表だが、オプションで10万円に抑えた富士重工業の「アイサイト」を念頭に、競争力のある価格帯に収める方針だ。