ＬＩＮＥに逆風　上場延期、米中ライバルと“格差”…新事業で巻き返せるか (5/6ページ)

　■決済サービスなど新機能で巻き返し

　海外で、ＬＩＮＥへの風当たりが強まっているのも上場延期に踏み切った要因だろう。

　米国では７月１６日、米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のイエレン議長が、ソーシャルメディア銘柄の株価水準が過大評価されているとの見方を示し、フェイスブックなどが値を下げる一幕があった。

　９月には台湾総統府が「セキュリティー上の懸念がある」として、業務コンピューターでの使用を禁じた。今後は海外送金できる決済機能を導入するだけに、問題が生じれば影響は世界規模に広がりかねない。

　韓国では対話アプリのカカオトークが利用者のチャット内容を捜査機関に提供していたことが判明し、ＬＩＮＥも含め、利用者が大挙して欧米系アプリに乗り換える「サイバー亡命」が起きている。中国では７月以降、ＬＩＮＥなど複数の海外系アプリが新たに当局からアクセス制限を受けている。

「１年以内に上場するのではないか」と予測