【番頭の時代】(7)ナンバー2なきファーストリテイリング (4/5ページ)

2014.11.20 05:00

 柳井は価値観を共有するジェイを、手放しで評価する。

 「われわれのブランドの本質を言葉にしてくれた。会社を作り替える作業ができる人だ」

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 サントリーホールディングス会長の佐治信忠の懐刀として、黒子に徹する副会長の青山繁弘や、日本電産社長の永守重信の分身として、取締役会を仕切る副社長の小部(こべ)博志、日産自動車社長のカルロス・ゴーンの女房役に徹した副会長の志賀俊之のような番頭が柳井にはいない。

 それは柳井の持つ飛び抜けた経営者としての力を表すと同時に、番頭を育てることの難しさを示している。

 「残念ながら社長を継続しないといけない」

 柳井は以前から65歳での社長引退を表明してきた。しかし、65歳の誕生日を半年後に控えた昨年10月の決算説明会で、続投を表明した。

 その1年後に起用したジェイに、柳井は商品や店舗のデザインをはじめ、市場調査やブランド戦略など幅広い部門の統括権限を与えた。ファストリの根幹に関わる部分を、ジェイに全権委任した形だ。

 ジェイは自宅のある米ポートランドやニューヨーク、パリ、東京、上海を週替わりで飛び回り、激しい仕事ぶりから「眠らない男」とも評される。柳井は新たな番頭に選んだジェイに、自分と同じ価値観や哲学を求めたのかもしれない。(敬称略)

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 この連載は山沢義徳、飯田耕司、田村龍彦、黄金崎元、織田淳嗣、平尾孝、小島清利が担当しました。

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