◆傘下ブランド強化
イエロは買収したスタートアップを支えられる有能なオペレーションチームを社内に備えている。そのため、通常の投資家であれば投資を踏みとどまってしまいそうな要素のあるスタートアップも受け入れられる。たとえば、技術的に未熟なチームやマーケティング・営業のノウハウを持たないプログラマー集団であっても、イエロなら成長を加速させることができる。
同盟に加わったスタートアップには、製品づくりに徹底的に力を注いでもらい、採用活動や資金調達の手助けをすることでブランドを育成する。スタートアップの弱みが何であれ、イエロは自社のリソースを最大限に活用して無償でブランドの強化を支援する。傘下のブランドの成長はイエロモバイルの資産価値アップを意味するからだ。
一方、株式交換後も、買収された企業の創業者は自らの成長に向かって投資し続ける。創業者にイエロの持ち分権が帰属するのは買収からおよそ3年から5年間で、それよりも前にイエロから去る場合には持ち分を手放さなければならない。もっとも、イエロモバイルが近くIPO(新規株式公開)を計画している現状では、すぐにイエロを去る者はいないだろう。
◆国内では懐疑的
イエロの成長モデルはこれまでのところ成功しているように見えるが、韓国国内ではこのモデルに懐疑的な見方が多い。イエロがメディアに情報を公開することが少なく、IPO後に何が起こるか分からないことが理由かもしれない。