【和歌山発 元気印】エムアファブリー 熊野の木の「香り」通じ地域活性化 (2/5ページ)

2014.11.27 05:00

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町【拡大】

  • 竹原真奈美代表
  • 「熊野の香り」第1弾として製造されたスギのアロマオイルのセット

 製造設備はなかった。小さめの36リットルの釜を見つけ、家庭用のIHヒーターで蒸留を行っている。空き家になった民家を利用して、全て手作りの「工場」を作った。

 36リットルの釜に入れたヒノキの葉5キロから抽出されるオイルは40ミリリットル弱。スギの葉では2.5キロから20ミリリットル弱のオイルしかとれない。さまざまな抽出時間を試してみたが、3時間かけて抽出する方法に落ち着き、13年8月からアロマオイルの販売を始めた。

 蒸留すると、オイルと水とに分離される。水の部分は、植物の成分が含まれ「アロマウオーター」として販売している。除菌や消臭効果があるとともに、天然成分なので、安心して使えるという。

 ◆発売1年半で主力

 「アロマファンは思った以上に多い」。各地の百貨店などでの展示会を実施する中で実感している。熱心なファンは「誰がどのように作ったかというストーリー部分を重視する人が多い」という。「製造場所を見せてほしい」「森を見に行きたい」などの要望もあるという。

 「香り」といえば、女性が中心だと思いがちだが、男性でも「香り」への関心が高いという。アロマオイルは展示会などで評判が広がり、販売開始から約1年半で、店の売り上げの約4割を占める主力商品になったという。

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