【和歌山発 元気印】エムアファブリー 熊野の木の「香り」通じ地域活性化 (4/5ページ)

2014.11.27 05:00

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町

作業場でアロマオイルを抽出する竹原代表=和歌山県古座川町【拡大】

  • 竹原真奈美代表
  • 「熊野の香り」第1弾として製造されたスギのアロマオイルのセット

 ≪インタビュー≫

 □竹原真奈美代表

 ■お世話になっている地元に恩返し

 --香りの可能性について考えていることは

 「香りの持っている潜在能力は高いと思う。空間に自然に香りを発生させることで、さまざまな効果が期待されている。例えば、都市部の百貨店ではフロアごとに香りのテーマを決めてそれぞれに演出したり、病院などでは、緊張を緩和するなど、時と場合に合わせて使用することで効果が期待できる。香りは目に見えない分、後回しになりがちだが、空間に入ってすぐに感じる部分は嗅覚かもしれない」

 --洗剤や柔軟剤など生活の中で香りがあふれている。一方で、自然な香りについては、世代によって差を感じるとか

 「以前にスギとヒノキの香りを老若男女さまざまな人に嗅いでもらい、アンケートを実施した。その結果は驚きだった。20代前半を境に、若い世代はスギとヒノキの香りについて知らないだけでなく、半数以上は『よいにおい』と感じないというものだった。人工の強い香りばかりで育つと自然の中にある本物の香りが分からなくなるのかもしれない」

 --アロマオイルは販売開始から短期間で人気が出たが、今後の展開は

 「化粧品メーカーから原材料として使われるアロマオイルの発注を受けており、来年には大きな釜を導入する予定だ。オイルの製造量を増やすことで、経営が安定することはありがたい。また同時に、スギやヒノキの仕入れでお世話になっている地元の森林組合に、恩返しができるのではと思っている」

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