円安による原材料高騰や人手不足の中で厳しい経営を強いられている中小企業が増税への警戒を強めている。政府・与党が来年度からの法人実効税率引き下げの財源確保に向け検討を本格化する中、外形標準課税の対象を資本金1億円以上の大企業から中小企業に拡大する検討を進めているからだ。中小企業団体は衆院選をとらえ候補者に圧力をかけるなど防戦に必死だ。
「人手不足で厳しいのに、もはや人を雇うなということか」
11月17日、東京中小企業家同友会が東京都内で開いた外形課税のシンポジウムに集まった200人強の中小企業経営者から悲鳴にも似た声があがった。
代替財源に浮上
中小企業への外形課税適用は、法人税の実効税率を現在の約35%から数年をかけて20%台に引き下げる政府・与党の方針を実現するため必要とされる年間5兆円規模の財源確保策の一つとして浮上した。
外形課税は税引き前損益が赤字でも資本金や従業員への給与総額に応じて課税されるため中小企業の中でも特に、労働集約型企業への影響が大きい。