コレステロール値も同様に改善したが、とくに際だったのが血管中でLDLコレステロールを排除する働きをするHDLコレステロール値の有意な上昇だ。被験者全体のHDLコレステロール平均値は、摂取前の67.9ミリグラム(1デシリットルあたり)から摂取後には69.7ミリグラムに上昇した。LDLコレステロールは動脈硬化を引き起こす原因の1つとされる。これを排除するHDLコレステロールが増えることは、動脈硬化の予防効果が高いことを示すものだ。
一方で、チョコレートの継続的な摂取で気になるのは、カロリーなどを取りすぎるのではないかという心配。しかし、被験者全員の体重測定の結果、肥満度を示すBMI(体格指数)に変化がないことも明らかになった。
実証研究結果で目を引くのは、これらにとどまらない。その一つが精神面に及ぼす効果だ。被験者を対象に行ったアンケートでは、「(実証研究中は)活力にあふれていた」といった回答が数多く寄せられ、大澤教授は「チョコレートには人を活動的にさせる効果も期待できる」との認識を示した。