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■解明進む優れた機能、認知症の予防にも
第1部の実証研究中間報告に続き、第2部では、蒲郡市の稲葉正吉市長、司会者・エッセイストの楠田枝里子氏、名古屋大学大学院の佐藤宣之教授、大澤愛知学院大教授の4氏による座談会が開かれた。
冒頭、稲葉市長は、今回の実証研究を、市の産学官連携事業として推進した理由について、「高血圧や糖尿病患者が多いなか、こうした試みが市民の健康意識の向上につながると判断した」などと説明。また、「今回の取り組みを病気にかかりにくい環境づくりのきっかけにしたい」との考えを示した。
『チョコレートの奇跡』の著書もあるなど、チョコレートに詳しい楠田氏は、「人間がチョコレートの原料であるカカオとかかわって3000年以上になる。カカオの健康効果は経験的に知られており、この古代の知恵を現代に、生かさない手はない」と提案。さらに、チョコレートを食べるときには「いかに身体、健康にいいチョコレートかを見極め、選ぶことが大事」と商品選びの重要性も説いた。
パリのOECD(経済協力開発機構)事務局などに勤務経験がある佐藤教授は、欧州のチョコレート事情を説明するとともに、経済・財政的側面から、今回の実証研究の意義を解説した。佐藤教授は、高齢化の進展に伴う医療費の増大が、日本の直面する課題としたうえで、「高齢化以外の医療費増大要因をいかに圧縮できるかがポイント」と指摘。これを踏まえ、「今後は自助努力によって医療費の増加を抑制していく必要が出てくる。その点、こうした取り組みが大切になる」と高く評価した。