任天堂は平成26年3月期まで3年連続で営業赤字を計上。とくに昨年の年末商戦は予想を大幅に上回る不振で、今年1月に26年3月期の営業損益予想を1千億円の黒字から350億円の赤字へと下方修正を余儀なくされている。
一方で、26年9月中間連結決算は営業赤字幅を大幅に縮小し、通期の営業黒字化も視野に入っている。それだけに、妖怪ウォッチとポケモンが発売される年末商戦は黒字化に向け好材料といえる。
ただ、据え置き型ゲーム機が主流の海外では、任天堂の「WiiU(ウィー・ユー)」はライバル・ソニーの「プレイステーション4」の後塵を拝しており、苦戦が続いているのが実情だ。
ゲーム業界に詳しいアナリストは「任天堂の年末商戦はとくに国内は盤石で、営業黒字化は可能だ。ただ、真の復活にはWiiUの爆発的な販売増が不可欠で、3DSが好調なうちに手を打てるかが鍵だ」と分析する。
任天堂にとって3DS頼みの状況が続いているが、海外売上高比率が7割を超える任天堂にとっては、まず何よりもWiiU向けのヒット作が必要なのは間違いない。