火力発電の燃料費削減に向け、東京電力と中部電力が液化天然ガス(LNG)の共同調達に乗りだした。エネルギー業界の再編を狙う政府の思惑に沿い、火力発電分野での包括提携を決めた「ビッグカップル」だが、両社の思惑は微妙に異なる。東電との提携で政府が経営に介入してくる事態に中部電が神経をとがらせる一方、東電は提携を経営再建の柱に据えるものの、2016年の電力小売り全面自由化後に首都圏への本格進出を中部電に許すことになり、痛みを伴う。巨大な電力連合は再編の起爆剤になるのか。同床異夢の両社の距離がどこまで縮まるかが、再編の趨勢(すうせい)を決めることになりそうだ。
燃料調達コスト削減
両社はLNGの調達先を国際競争入札で選ぶことを決定。欧米の資源会社など約60社を対象に12日に募集を始め、19日で締め切った。14年度中に選定し、15年度から年間数十万トン規模で輸入を始める。中部電の水野明久社長は19日の会見で「提携(交渉)の前から考えていた。スポット価格が下がっている今なら効果が出る」と説明した。