家にいながらにして安く買い物ができるネット通販。熾烈な競争に出店者側からは悲鳴もあがる【拡大】
家にいながらにして、いつでも何でも安く買えるネット通販サイト。その便利さを支える現場できしみが生じている。偽サイトによる詐欺が増え、楽天が防止策として代金を振り込む口座を楽天銀行に一本化したところ、管理の強化だと反発した出店者が公然と批判し退店。一方、海外ではアマゾンを標的にした不買運動も。周辺の疲弊を伴って成長する通販サイト運営会社への不満が底流にある。
驚きを隠せない
楽器専門の通販会社、サウンドハウス(千葉県成田市)が自社のホームページに昨年12月8日付で「外部ショッピングサイト出店中止について」とする告知を掲載した。文中では名指ししていないが、取材に対し同社の高坂昌信社長は「楽天市場、アマゾン、ヤフー・ショッピング」だと認めた。
告知での通販サイト運営者への批判は辛辣だ。「出店料を徴収するだけでなく、複数の同業者を出店させることにより過度の競争を促す」「それを尻目に自ら直接販売し、さらなる収益を上げようとする」。