三菱商事の連結子会社で福祉用具のレンタル卸を展開する日本ケアサプライの社長、金子博臣氏は全国行脚を信条とし、全国89カ所の営業所で1泊して営業担当社員らと意見を交わす。
派遣社員も入れると社員数は700人近くにのぼるが、営業所は5~10人規模の小所帯で8割は地元出身。それだけに「社員のモチベーションをいかにして上げるかが、経営者の最大の仕事」と考え、膝詰めで悩み事の相談に応じることもある。
信条の出発点は、20代後半にアフリカに赴任した三菱商事のザンビア事務所長時代の経験だ。日本人1人以外は現地スタッフという環境の中、それまではあまり意識しなかった本社とのやりとりの重要性に気付いた。「大変だけど頑張って」という励ましもあれば、「そんなこともできないのか」と上から目線の言葉もある。逆の立場に立った今、このときの思いが「やる気になるメッセージの出し方や部下への接し方につながっている」という。