29日の同社の会見でも、会長の井手隆司が「第三極として残ることが社会的役割だ」と西久保の思いを代弁した。
同社は“ドル箱”といわれ、2強が「のどから手が出るほどほしい」(関係者)羽田発着枠を36枠抱えるが、井手は「36枠を維持しないと既存の航空会社で分け合うことになり、運賃は上がる」と述べ、過去に自社が撤退した一部路線で運賃が値上がりしたケースも引き合いに出した。
だが、価格競争だけが第三極の存在意義であるなら、スカイマークを苦しめた格安航空会社(LCC)がすでに存在する。現時点で国内のLCCはいずれも大手航空会社の傘下に属しているものの、航空自由化の名の下に表向きはスカイマークを支援してきた国土交通省からも「LCCが台頭し、2強に対抗する第三極の役割が薄れつつある」(幹部)との声が上がる。
スカイマークが今後も第三極として存続するには、支援企業の選定が最大のポイントになる。2強ではなく、かつて提携交渉を試みたマレーシアのエアアジアのほか、航空機のリース会社、投資ファンドなどが支援に名乗りを上げれば、かろうじて第三極の地位は維持できることになる。だが、今回の民事再生法の申し立て代理人の1人はこう言う。
「第三極を守りたいという意思は尊重したいが、それは決して2強を排除した上で支援企業を探すということではない」
(敬称略)