ナノフュエルのナノエマルジョン燃料製造装置と松村健彦社長=川崎市川崎区【拡大】
受注開始に先駆けて、国内外の大手エンジンメーカー6社などで性能評価試験を実施したところ「ナノエマルジョン燃料を使わなかったときと比べ、3~10%程度の燃費削減が図れた。PMも最大80%削減できた」(松村健彦社長)という。
国の先端設備に認定
国際海事機関(IMO)は、2016年以降に新造される船舶を対象にNOx排出量を00年比で80%削減することを加盟各国に義務づけた。これを受け、造船会社や舶用機器メーカーは基準適合機種の開発を進めている。
同社のナノエマルジョン燃料製造装置が昨年夏、国の生産性向上設備投資促進税制(先端設備)の対象設備に認定されたことも追い風に受注件数が急増。松村社長は「燃焼機関の燃費向上や排ガス削減を通じて、環境・エネルギー対策の役に立ちたい」と話している。
ナノエマルジョン燃料以外にも同社はナノ化技術を使った開発プロジェクトに注力。液体バイオマスである植物原油をそのままディーゼルエンジンの燃料に使用できるナノバイオ燃料を開発した。