13年末に完成した直江津LNG基地(新潟)。年150万トンの受け入れ能力を持つ【拡大】
さらに、昨年秋には越路原プラントの昇圧機やセパレーターといった井戸のガス送出能力を向上させるための設備増強に着手。ガス田の回収率を向上させ、天然ガスとコンデンセートの可採埋蔵量が約2割増加し、また生産期間についても想定から20年弱程度延長されると見込んでいる。設備の増強により、貴重な国産エネルギーを有効に活用する狙いだ。
約1400キロメートル-。INPEXが関東甲信越に保有する天然ガスパイプラインの総延長だ。1962年に国内初の長距離高圧天然ガス輸送パイプライン「東京ライン」を敷設。その後も天然ガスパイプライン網を拡充し、国内や海外で生産された天然ガスを都市ガス会社や工場などの需要家に届けている。
さらに、2016年の供用開始に向け、新潟県糸魚川市から富山県富山市を結ぶ約102キロの天然ガスパイプライン「富山ライン」を建設中だ。地元のガス会社に天然ガスを卸販売する計画で、国内の天然ガスパイプラインのネットワークを一段と拡充する。
◆国内外のLNG受け入れ
もちろん、国内で生産される天然ガスだけでは、堅調に増加するガス需要量を賄えない。そのためには国内だけでなく、海外からもLNG(液化天然ガス)を受け入れられる基地が必要になる。