サントリーホールディングス(HD)が、ノンアルコールのビール風味飲料(ノンアルコールビール)の特許について、アサヒビールが侵害したとして、商品の製造や販売の差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こし、第1回の口頭弁論が10日、行われた。
この訴訟はサントリーが1月中旬に提訴。サントリーは「エキス分、糖質などが一定の範囲であるノンアルコールビール」が自社の特許としており、アサヒの商品である「ドライゼロ」が、この範囲内にあり、特許侵害だと主張している。一方、アサヒはサントリーの特許が「既存の製品から容易に発明できるもので、特許自体が無効」とし、同特許の無効審判の請求も検討するなど、真っ向から対立している。
ノンアルビールは、昨年のビール類の出荷が10年連続で減少するなか、微増となるなど、安定的な収益が見込めるジャンルだ。