被災地を悩ませる“復興格差” 建設・製造は進む一方、人手不足で水産苦戦 (4/4ページ)

2015.3.12 07:06

東日本大震災から4年、雪が積もるかさ上げ工事の現場前を歩く人々=11日朝、宮城県女川町

東日本大震災から4年、雪が積もるかさ上げ工事の現場前を歩く人々=11日朝、宮城県女川町【拡大】

  • 打ち上げられた漁船の解体工事=福島県

 3県の基礎支援金の申請・受給は計約18万3000件。3県全体の再建率は60%で、県別では、内陸部の被災世帯が比較的多い宮城が63%、福島は65%。岩手は43%で、担当者は「沿岸部で用地確保が遅れているため」と説明する。

 市町村別にみると、岩手県山田町が31%、釜石市36%、宮城県南三陸町34%、福島県楢葉町31%など沿岸部で低迷。内陸部は宮城県大崎市が75%、福島市71%など。

 山田町では宅地造成の計画が予定通り進まず、担当者は「資材高騰や人材不足も要因」と分析。40%だった宮城県気仙沼市も、用地取得の遅れや入札不調から公営住宅の整備が遅れている。

 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町は29%。支援金申請に必要な被害査定すら終わっていない世帯が多く、申請自体が少ないという。全域が避難区域の富岡町は45%で、担当者は「避難先に新たな家を建てる余力はなく、戻って自宅を修理したい人もできない現実がある」と話す。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。