崖っぷちシャープ「なんだか三洋と似てきた」 主力行に支援要請で迎える正念場 (2/4ページ)

2015.3.22 17:01

業績予想の下方修正を発表したシャープの高橋興三社長=2月3日、東京都港区(栗橋隆悦撮影)

業績予想の下方修正を発表したシャープの高橋興三社長=2月3日、東京都港区(栗橋隆悦撮影)【拡大】

  • 決算会見で記者の質問に応じるシャープの高橋興三社長=2月3日、東京都港区(栗橋隆悦撮影)

 不採算事業の生産設備などの減損処理に迫られるうえ、業績回復に向けた抜本的な構造改革に踏み込むことを検討中で、工場の縮小や閉鎖などの費用がかかるとみられ、最終赤字は1千億~2千億円に膨らむ可能性もある。

 シャープの26年末の有利子負債は約1兆円。一時は6%まで劣化した自己資本比率は25年秋の公募増資で1400億円を調達したことで10%に回復したが、製造業で健全とされる20%の水準にはほど遠い。

 このため主力取引2行からの融資約6千億円のうち1500億円規模を議決権のない優先株などに振り替えてもらう「デット・エクイティブ・スワップ(DES)」の要請に向け交渉を始めた。ただ、「株価が下がれば本来なら返ってくる金額が目減りする。借金は利子をつけて返済するものと考えれば、とんでもないと言われる」(関係者)という。

 DES(債務の株式化)は、リコール隠し問題で経営危機に陥った三菱自動車工業や、海外事業の不振などで経営が悪化した双日ホールディングス(HD)で活用された。財務の改善につながるが、債務超過を回避するための窮余の策だ。シャープがそこまで追い込まれているといえる。

金融の監督下の悲哀

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。