日立の営業手法の変化【拡大】
顧客と一緒になって課題に向き合い、システム構築や製品開発を進めて問題を解決する-。こうした顧客目線での取り組みは、口コミで広がった。執行役常務の苅田祥史は「これまでおつき合いがなかった事業者からの引き合いも多い」と笑顔を見せる。
苅田は「今後は『技術の日立』だけではだめだ」と断言する。かつての日立は「最良のものづくりさえしていれば顧客ニーズに十分応えられる」という自負があった。営業部門も仕事を受注し、製品やシステムを期日通り納めれば、それで良しとする風土だった。
技術革新と需要の高まりが足並みをそろえていた高度成長期は、こうした営業スタイルで右肩上がりの成長を持続できた。このため「『自社製品をいかにして売るか』というマインドがまだ多くの社員に染みついている」と苅田はいう。