【父vs娘大塚家具お家騒動(下)】防波堤になれなかった社外取締役 (1/2ページ)

2015.3.29 06:00

株主総会が終了し会見を行う大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区(小野淳一撮影)

株主総会が終了し会見を行う大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区(小野淳一撮影)【拡大】

  • 大塚家具が株主総会を行ったビル=27日午前、東京都江東区有明(栗橋隆悦撮影)

 「これで、この会社も『まとも』になりますね」

 3月27日の株主総会で、創業家長女の大塚久美子社長に「軍配」が上がった大塚家具。総会後、久美子社長とひそかに接触したメガバンク幹部は、こう言って勝利を祝した。

 「まともになる」という表現を使ったのには訳がある。今回の父娘対立劇では、同社のコーポレートガバナンス(企業統治)のなさが批判の的となったからだ。ある証券アナリストは「最も責められるべきは、経営陣へのチェック機能を果たさなければならない社外取締役が、内紛を抑える防波堤になれなかったことだ」と指摘する。

 大塚家具が社外取締役を導入したのは平成20年。当初は1人だったが25年には3人へ増やすなど、取り組みはむしろ先進的だった。だが関係者によると、創業者で父親の大塚勝久氏は「社外取締役は経営など分からない」と公言。アドバイスに耳を貸さなかった。

 社外取締役は昨年7月の久美子社長解任も止めることができず、遺恨が残って騒動は泥沼化。「結果的に、社外取締役は、いてもいなくても同じだった」(証券アナリスト)。

 今回の株主総会を経て発足した新体制で、久美子氏は社外取締役をさらに6人まで増やした。顔ぶれは百貨店の元取締役や金融機関出身者など。ただ、久美子氏自らスカウトした人材もおり、どこまで独立性を担保できるかが課題となる。

 社外取締役制度は、安倍晋三政権の成長戦略の目玉政策の一つだ。企業経営の透明性を高め、海外からの投資を呼び込んで株価の上昇につなげる狙いもある。

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