【父vs娘大塚家具お家騒動(下)】防波堤になれなかった社外取締役 (2/2ページ)

2015.3.29 06:00

株主総会が終了し会見を行う大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区(小野淳一撮影)

株主総会が終了し会見を行う大塚久美子社長=27日午後、東京都江東区(小野淳一撮影)【拡大】

  • 大塚家具が株主総会を行ったビル=27日午前、東京都江東区有明(栗橋隆悦撮影)

 制度整備も着々と進む。金融庁と東京証券取引所は今月5日、上場企業を対象に、独立性が高い社外取締役を2人以上選ぶことを促す「企業統治原則(コーポレートガバナンス・コード)」を決定した。6月から適用する。

 これに先立つ5月に施行される改正会社法は、大企業に対して1人以上の社外取締役を置くよう要求。東証のコーポレートガバナンス・コードは改正法より厳しいものとなる。

 一方、今回の株主総会では、機関投資家のガバナンス重視の姿勢がより鮮明になった。敗れた勝久氏側の関係者は総会後、「大株主の保険会社2社を味方に取り込めなかったことが最大の敗因」と唇をかんだ。

 関係者が、保険会社の久美子氏支持の理由の一つとみているのは、日本版「スチュワードシップ・コード」の存在。金融庁が昨年2月まとめた機関投資家の行動原則で、対話を通じて出資先企業の成長を後押しすることを求めている。

 大塚家具株主の保険2社はスチュワードシップ・コード受け入れを表明している。勝久氏が行ったような「株主提案」は「基本的には会社への敵対行為」(勝久氏の関係者)で、保険会社も簡単には賛同できなかったとみられる。

 今回の大塚家具のケースについて、日本経済大の西村尚純教授は「社外取締役のあり方など、日本企業が直面するガバナンス面の課題をすべて象徴している」と指摘する。騒動を乗り越え、大塚家具がガバナンスの再構築に成功すれば、有力なモデルケースになるのは間違いなさそうだ。

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 この連載は山口暢彦が担当しました。

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