イオンが9日発表した2015年2月期連結決算は、最終利益が7.7%減の420億円となった。3月23日に発表した業績修正では350億円まで減る予想をしていたが、下げ幅を縮小して400億円台を維持した。この結果、総合小売業ではセブン&アイ・ホールディングス(HD)に次ぐ2位の座を死守した。
イオンの連結決算は、売上高にあたる営業収益が10.7%増の7兆785億円、営業利益が17.5%減の1413億円と増収減益だった。事業部門別営業損益で前の期と比べると、大型スーパーが16億円の赤字に転落して370億円近く悪化、食品スーパー・小型店は84億円へと利益が半減した。デベロッパーは横ばい、金融関係は増益となった。今期(2016年2月期)は営業収益で13%増の8兆円、最終利益は1%増の425億円と微増にとどまる予想で、苦しい業績が続く。
すでに決算発表を終えたセブン&アイ(HD)の2月期連結最終利益は5期ぶり減益となり1.5%減の1729億円にとどまったが、イオンとの差は1309億円と前の期より拡大した。
一方、同日に2月期連結決算を発表したローソンも昨年4月の消費税増税にともなう消費停滞の影響を受けて、最終利益は13.9%減の326億円に後退。イオンには届かなかった。総合小売業では、このほか百貨店大手やコンビニ他社が最終利益で2強とローソンを追っているが、開きがある。