16年3月期の連結営業利益については、6社が増益を見込み、トヨタ、マツダ、富士重が過去最高を計画するが、各社とも伸び率は前期に比べて鈍化する見通し。対ドルでは円安が続くものの、ユーロや新興国通貨では円高傾向にあり、北米販売の比重が大きい富士重を除く6社が為替変動が営業利益にマイナスに働くとみる。三菱自動車は過去最高益を更新した15年3月期から一転、減益になると予想する。
さらに、世界最大の中国市場は成長が鈍化し、値引き競争が激化。日本車メーカーが得意としていた東南アジアでは、欧米勢とのシェア争いを強いられている。
13日にはトヨタと日産がタカタ製エアバッグにからみ追加のリコールを発表した。原因究明は途上で関連費用が今後も拡大する恐れがある。一方、16年3月期には大手7社すべてが競争力強化のカギを握る研究開発費を増やす方針を打ち出している。
■自動車大手7社の2015年3月期連結決算と16年3月期業績見通し(売上高/営業利益/最終利益
トヨタ
★27兆2345(6・0)/★2兆7505(20・0)/★2兆1733(19・2)
★27兆5000(1・0)/★2兆8000(1・8)/★2兆2500(3・5)
ホンダ