一方、異常気象などで収穫量が左右されるのが農業分野。富士通が開発した農業支援システムは、過去3年で累計300農家・法人へ納入した。14年度実績は前年度比50%増と躍進中だ。農場で気温、湿度、降水量をリアルタイムで監視し、菌が繁殖しやすい高温多湿の状況の予測を支援する。「年々蓄積される記録データも併用し、生産・販売・経営の一体的な支援まで可能にしたのが強み」(Akisaiビジネス部)という。
農産物ではコメの品種改良が進む。粒が白濁化する高温障害を避けるため、国立研究開発法人の農業・食品産業技術総合研究機構が、改良品種を九州・沖縄と中四国地域で相次ぎ開発した。従来品種との性能比較では「同条件下で、白濁の割合を3分の1に低減した」(同機構研究員)。広島産の新ブランド「恋の予感」は、14年末から、JA全農ひろしまが販売開始、作付面積を17年度には現在の20倍の2000ヘクタールに広げる。
温暖化は有害鳥獣の生存率も上げる。食害で森林破壊するニホンジカの頭数は、12年度末で249万頭(環境省推計値)。二十余年で8倍と激増する中、綜合警備保障(ALSOK)は、シカを含む有害鳥獣の捕獲支援事業を展開する。わなの作動時に管理者にメール送信し、見回りの労力を低減するもので、14年度は約50台を販売。「関東地域では、捕獲動物の食肉加工会社への運搬受託代行を試験的に始めた」(営業推進部GS営業室)