予算・人手など課題
14年8月、約70年ぶりに国内感染者が出たデング熱。熱帯・亜熱帯地方の蚊が媒介するこの感染症リスクがぬぐいきれない中、繊維商社の帝人フロンティアは、アース製薬と共同開発した、防虫加工の合成繊維素材「スコーロン」の夏衣料向け供給量を前年同期比3倍と見込む。「スコーロンは従来アウトドアウエアの素材として使われてきたが、今夏は一般のレディースウエアまで広がる」(帝人コーポレートコミュニケーション部)という。
多様な適応ビジネスが立ち上がる中で、企業の意識はどうか。損保ジャパン日本興亜リスクマネジメントの14年度調査に回答した上場332社の環境経営の分析結果によると、「適応を進めるうえでの課題」では、615の複数回答のうち、トップが「予算やマンパワー不足」(144)、次いで「情報・ノウハウ・技術・知見の不足」(141)、「影響の不確実性が高く、取り組みの優先度が低い」(108)と続いた。
CO2削減との両輪 高まる期待
この結果について、同社CSR・環境事業部の横山天宗・主任コンサルタントは「災害が多い日本では、防災対策や事業継続計画(BCP)が進み、適応は浸透していない。従来のソリューション(問題解決)強化の中での対応になっているのでは」と分析する。