戸上 認識ソフトウエアの開発リーダーとして設計・実装を担当しました。生産ラインにおける認識ソフトの処理の流れは、バラ積み部品の撮像データから距離を計算し、得られた距離点群と画像から部品を検出し、3D CADモデルフィッティングにより精細な位置姿勢を計測してロボットに通知するというものです。コアとなる他社との差別化技術は、この検出方式とモデルフィッティング方式です。本格的な開発に入ってからは、認識性能をさらに上げ処理時間をより短くすることと、セットアップの使い勝手のよさを追求し、各社ロボット共通のインターフェースなどを作り込んできました。
手塚 3Dマシンビジョンの事業・商品企画が私のミッションです。今回の「RV1100」は新規事業ドメインとして検討してきたものの一つとして取り組みが始まったのですが、それ以外にも複数ある案件を企画立案する部門で、市場化を探る仕事をしてきました。市場が求めるもの、今後のニーズなどから開発部門と調整し事業化につなげていきます。現在は、マシンビジョン事業専任となりました。今後、検査、組み立て向け商品なども拡充していく方針です。まだ人の力に頼っている生産工程は多く、この分野の市場性は有望だと思います。
安藤 「RV1100」のハードの要である、センシング部分の3Dマシンビジョンヘッドの開発を担いました。バラ積み部品にパターンを投影し、これをカメラで撮像して、画像をパソコンへと送る機能を実現します。これまで蓄積してきた、キヤノンの強みである光学と精密機械の要素技術が詰まった製品です。新たに、生産現場での過酷な環境に対応可能な、埃、油などの飛散や、高温・高湿下でも性能を発揮するハードをつくりあげました。多くの要求項目をクリアし、ノーメンテナンスの製品に仕上げられたと自負しています。