ソフトバンクは18日、ヒト型ロボット「ペッパー」の一般向け販売を20日から始めると発表した。ペッパーは、昨年6月の発表時より機能が強化され、会話やため息などで感情を表現する仕組みを搭載した。人間が互換から受ける外部刺激によってホルモンを分泌して感情が変化するメカニズムをモデル化したという。
孫正義社長は「世界初の心を持つロボットで、1年前より頭の回転も4倍速くなった」と述べた。7月からはペッパーの「人材派遣」事業を開始。時給1500円でティッシュ配付や受付などの業務に派遣する。今秋には業種や業務アプリを搭載した企業向けペッパーも投入する計画だ。
19日午前10時からJR東京駅のソフトバンク販売店で30台を先行販売し、20日午前10時から同社のウェブサイトでも受け付ける。
本体19万8000円(別途手数料9800円)だけの購入も可能だが、安心して利用するためにはアプリ(実行ソフト)を自由に使える基本プランと修理などに必要な保険パックを3年間契約することが必要になり、3年間で実質100万円強となる。孫社長は「製造コスト以下の販売価格だ。30年後には中核事業の1つになる」と強調した。
記者会見では、子会社のソフトバンクロボティクスホールディングス(SBRH)を増資し、中国ネット通販最大手のアリババグループと、委託製造世界最大手の台湾・鴻海科学技術集団(フォックスコン)が145億円(出資比率各20%)出資することも発表した。年内にも海外市場に売り出す方針だ。